白菜に含まれる栄養素と効能
白菜は水分が約95%ですが、ビタミンやミネラルを中心に、いろいろな栄養素が含まれています。
カリウム
白菜には、カリウムが豊富に含まれています。
カリウムは、ナトリウムとともに体液の浸透圧調整を担っているミネラルです。
カリウムには、ナトリウムを排出する働きがあるため、むくみの解消に役立ちます。
ナトリウムが過剰になると高血圧の原因になりますが、カリウムは血圧を下げる働きがあり、高血圧を起因とする生活習慣病の予防にも繋がります。
カルシウム
カルシウムは、丈夫な骨や歯をつくるために欠かせない栄養素です。
出血時に血液をかたまりやすくしたり、筋肉の収縮にも関わったりしています。
骨粗しょう症の予防には、カルシウム吸収を助けるビタミンDや、骨へのカルシウムの取り込みを促進するビタミンKを一緒に摂取すると、より効果的です。
ビタミンDは魚・卵・きのこなどに、ビタミンKは納豆・海藻・緑黄色野菜などに多く含まれています。
ビタミンC
ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれる水溶性ビタミンで、白菜にも豊富に含まれています。
ビタミンCはコラーゲンの合成に深く関わっている栄養素です。
コラーゲンは、ビタミンCが欠乏するとうまく合成されず、健康な体を維持できなくなります。
たんぱく質の一種であるコラーゲンは、人体の皮膚、軟骨、血管や内臓などの組織を形作っている主要な成分であるためです。
ほかにもビタミンCは、鉄分の吸収を促進して貧血を防いだり、体内で抗酸化作用を発揮したりするため、健康維持のためにこまめに摂取したい栄養素です。
葉酸
葉酸は、白菜をはじめ、多くの葉物野菜に豊富に含まれている栄養素です。
葉酸はビタミンB12とともに、血液中の赤血球をつくるうえで重要な役割を果たしていて、悪性の貧血を防ぎます。
また、胎児の脳や神経管、心臓などの体が形成される妊娠初期に多く必要とされるため、妊娠中や妊娠を望む女性にとってとくに重要な栄養素です。
葉酸は、血中の危険因子となるアミノ酸(ホモシステイン)の濃度を下げて動脈硬化の予防にも役立ち、血管の詰まりを起こりにくくします。
ビタミンK
ビタミンKは、血液の凝固や丈夫な骨づくりに不可欠な栄養素です。
植物の葉緑体でも作り出される成分であり、白菜にも多く含まれています。
けがなどで出血しても、時間が経てば血が止まりますが、これは体内に血液凝固因子があるためです。
血液凝固因子の産生にはビタミンKが必要なため、ビタミンKが不足すると出血が止まりにくくなってしまうのです。
また、ビタミンKはカルシウムの骨への沈着を促進するため、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。
食物繊維
食物繊維はヒトの消化酵素では分解されませんが、便秘を防ぎ、腸内環境を整える働きがあります。
食物繊維は腸内細菌により一部が分解され、善玉菌の活動を活発にして、悪玉菌を減らします。その結果、腸内環境が良好に保たれるのです。
ほかにも食物繊維には、食後の血糖値の上昇を穏やかにしたり、血清コレステロール値を低下させたりする働きもあります。
食物繊維は食後に水分を吸って膨らみ、食べたものが消化管内で移動する速度を抑えます。すると、糖質の吸収がゆっくりとなり、血糖値の急上昇も抑えられます。
さらに、コレステロールを原料に分泌される「胆汁酸」の再吸収を防ぐことで、体内でのコレステロール消費を促進し、血清コレステロール値を低下させることが知られています。
食物繊維は野菜や果物、海藻、きのこなどに含まれている成分です。とくに白菜は、加熱すればかさが減り、たくさんの食物繊維を摂取しやすい野菜です。
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