妊活中、妊娠中のワクチン接種の影響

日本産婦人科学会は妊娠中、妊娠を希望する人も新型コロナワクチン接種を受けることを推奨しています。

当初は、妊娠初期を避ける傾向がありましたが、v-safe妊娠レジストリの最新データをもとに、妊娠初期のワクチン接種を評価し、妊娠20週前にmRNA COVID-19ワクチンを接種した約2,500人の妊婦の流産リスクの増加は認められなかったことから、妊娠初期でもワクチン接種をお勧めするようになりました。

今回、また違う角度から新型コロナワクチン接種は流産率を上げない、という報告がでてきましたのでご紹介させていただきます。

≪論文紹介≫

『妊娠中の新型コロナワクチン接種は流産率を上昇させない(論文紹介)』

8つの医療システムから、2020年12月15日から2021年6月28日まで4週間の観察期間を設定し、妊娠6週-19週までの流産と妊娠継続を新型コロナワクチン接種の有無で検討しました。

結果:

105,446件の妊娠のうち、13,160件の自然流産と92,286件の妊娠継続が認められました。

7妊娠中に1回以上のワクチン接種を行っていた女性は約14%でした(ファイザー社:7.8%、モデルナ社:6.0%、ヤンセン社: 0.5%)。

新型コロナワクチン接種後28日以内に流産率は増加しませんでした(調整オッズ比、1.02;95%CI、0.96-1.08)。

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≪見解≫


患者様と接していると新型コロナワクチン接種して熱がでたら本当に流産率の上昇はないんですか?という質問をよく受けます。
 
発熱の有無などには触れられていませんが、様々な角度からの分析の結果、ワクチン接種後の流産率の上昇はないと思って問題ないかと思います。
 
松康泉
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