朝食抜きのリスク

若い世代ほど朝食を抜く傾向にある

朝食は1日のはじめに摂る食事ですが、なかには「朝食を食べない」という方もおり、特に若い世代にその傾向があるとされています。

農林水産省が2020年に公開した「令和元年度食育推進施策」によると、若い世代の約4人に1人の割合(25.8%)が「朝食を『週に2~3回食べる』および『ほとんど食べない』」と回答しました。さらに、20~39歳の男性に絞るとその割合は31.5%となっており、朝食を抜く傾向が強いことが分かりました。

朝食を抜くと、脳のエネルギー源となるブドウ糖が不足し、午前中の集中力や記憶力が低下します。また、長時間の空腹後に食べることで血糖値が急上昇しやすく、脂肪を蓄えやすくなるほか、胃腸への負担や筋肉量の減少につながるリスクもあります。

具体的なデメリットは以下の通りです

    • 集中力とパフォーマンスの低下
      脳はブドウ糖をエネルギーとしますが、朝食を抜くとこれが不足し、午前中に眠気やだるさを感じやすくなります。
    • 太りやすい体質への変化
      朝の空腹状態が長く続くと、体は飢餓状態と判断し、次の食事(昼食など)で栄養をより多く吸収・蓄積しようとします。
    • 血糖値の乱高下(血糖値スパイク)
      空腹の状態で昼食を食べると、血糖値が急激に上がり、インスリンが過剰分泌されます。これにより眠気を引き起こすだけでなく、血管へダメージを与えたり、将来的な糖尿病のリスクを高める原因になります。
    • 筋肉量の減少と代謝の低下
      脳のエネルギーが不足すると、体は筋肉のタンパク質を分解してエネルギーを作り出そうとするため、筋肉量が減り基礎代謝が下がります。
    • 体内時計のズレと便秘
      朝食は「体内時計」をリセットし、自律神経を整える重要なスイッチです。また、食べ物が入ることで腸が刺激され、排便が促されるため、抜くことで便秘になりやすくなります。
    • 病気のリスク上昇
      国立がん研究センターなどの大規模な研究では、朝食を抜く習慣がある人ほど、脳卒中(特に脳出血)などの心血管疾患や、がん死亡リスクが高まるというデータも報告されています。

朝食を摂る習慣は、最高のパフォーマンスを発揮するための「土台」であり、生活習慣病を防ぐための「先行投資」です。今の生活リズムに朝食を取り入れることは、最初は大変かもしれません。しかし、継続することで確実に身体の軽さや集中力の違いを実感できるはずです。

朝に食欲がない場合でも、まずは農林水産省が推奨するような、消化の良いバナナやヨーグルト、おにぎりなどを少量でも口にすることで、これらのリスクを和らげることができます。

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