血糖値を下げるために摂りたい果物と控えたい果物

果物は甘みや糖質が気になりますが、血糖値上昇の抑制や健康に有効な栄養素も含まれています。果物の特徴的な栄養成分を知って、血糖値の管理に役立てましょう。

GI値とは

GI値(グリセミックインデックス)とは、食品摂取後に上昇する血糖値の上がり方を数値化したものです。GI値が低いほど、血糖値上昇が緩やかであることを示します。ブドウ糖のみ摂取した場合を100として、70以上は高GI食品、55以下は低GI食品です。血糖値の急な上昇を抑えるために、GI値を活用するのもよいでしょう。

血糖値を下げるために摂りたい果物と控えたい果物

・効果的な果物

りんご

水溶性食物繊維のペクチンを多く含むことにより、糖質の吸収を緩やかにして血糖値の上昇を抑える作用が期待できます。セルロースのような不溶性食物繊維まで摂取するには、皮ごと食べることがおすすめです。疲労を回復するリンゴ酸とクエン酸、高血圧予防に注目されるリンゴポリフェノールなどの成分も含みます。

いちご

GI値が40と低めで、血糖値上昇を抑制したいときにおすすめです。直接的にエネルギー源となる「単糖当量」が控えめなので、摂取カロリーを抑えられます。ビタミンCが豊富で、美肌作りやストレスによる消耗対策などに有効です。ヘタを取るとビタミンCが減り始めるため、食べる直前に処理をしましょう。

キウイフルーツ

血糖値の上昇を緩やかにするペクチンをはじめ、1日に必要なビタミンやミネラルなどの栄養素も豊富です。皮にはたんぱく質分解酵素のアクチジニンが含まれており、肉の上に剥いた皮を乗せて焼くと柔らかく仕上がります。血糖値対策だけでなく、消化をよくして胃もたれ防止に役立つので、食後のデザートにおすすめです。

ブルーベリー

ブルーベリー抽出物を与えた糖尿病のマウスに血糖値低下がみられたという臨床研究から、血糖値対策にすすめられています。紫色を呈するアントシアニン色素は、高い抗酸化作用をもつポリフェノールです。眼精疲労や視力の回復にも役立ちます。アントシアニンは皮に多く含まれるので、皮まで丸ごと食べましょう。

・控えたい果物

スイカ

GI値76と高めで食物繊維含量が少ないため、血糖値上昇が気になるときは摂取量を控えましょう。スイカは1日200g(皮と種子を含めて約330g)までを目安に、食べ過ぎないよう注意が必要です。

メロン

GI値が67とやや高く、食物繊維量が少ない点から摂取量を控えめにしたい果物です。食べる量は1日200g(皮などを含めて約400g)までを目安として、食べ過ぎに注意しましょう。

ドライフルーツ・加工品

乾燥工程によりビタミンが減少して、糖質の割合が高くなります。また、缶詰のような加工品は糖質が多いため「糖尿病の食事療法のための食品交換表」では「し好食品」として扱い、摂取には注意が必要です。フリーズドライや天日干しの方法で作られたものは、砂糖や油脂の添加がない製品もあるので製法による選び方も見直しましょう。

 

果物を上手に取り入れて血糖値のコントロールに役立てよう!

果物は、種類によって含まれる栄養バランスが異なります。不足しやすい栄養素を補給できるだけでなく、血糖値の上昇を緩やかにする成分を含む種類もあるのです。摂取量や食べるタイミングに気をつけて、血糖値のコントロールに役立てましょう。

 

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