◆◇塩分のとり過ぎが招く病気◆◇
●高血圧や動脈硬化により、血管の病気を招くことがある!
人間の体には、塩分濃度を常に一定に保つ働きがあります。塩分を摂り過ぎると、血液中の塩分濃度が高くなり、それを下げるために水分を多くため込むようになります。その結果、血液量が増えて血管がパンパンになり、大量の血液を流すために血管壁に高い圧力が加わるようになります。つまり、「高血圧」になるのです。高血圧の状態が続くと、血管壁の内側がダメージを受けてもろくなったり、柔軟さが失われて硬くなったりします。この状態が「動脈硬化」です。動脈硬化は全身の太い血管から細い血管まであらゆる血管に起こります。
●腎臓病・尿路結石・骨粗鬆症を招くことがある!
過剰に摂取した塩分を排出するのは腎臓の役割です。腎臓は体内の余分な塩分や老廃物を濾過して尿をつくる働きをしているため、塩分を摂り過ぎると腎臓に過度の負担がかかります。この状態が続くと、腎臓の働きが慢性的に低下する「慢性腎臓病(CKD)」を起こします。慢性腎臓病が悪化すると「腎不全」を招き、透析療法が必要になることもあります。また、余分な塩分は尿として排出されますが、ナトリウムと共にカルシウムにも排出されるため、尿中のナトリウムが多いと尿中のカルシウムも多くなります。それが一因で、尿の通り道にカルシウムが主成分である「尿路結石」ができやすくなります。また、塩分の摂り過ぎによりカルシウムの排泄量が増えると、 体内のカルシウムが不足します。その結果、骨のカルシウムが流出して、「骨粗鬆症」を引き起こすこともあります。
●胃がん
塩分の摂り過ぎは、「胃がん」の発症にもつながることが示唆されています。1日10g以上塩分を摂っている人はそうでない人に比べて胃がんのリスクが上昇するという報告があります。塩分の多い食品を食べると胃の粘膜がダメージを受けやすくなるため、胃炎になりやすくなり、発がん性物質の影響を受けやすくなることが原因と考えられています。「ヘリコバクターピロリ」という細菌に感染している場合には、胃がんのリスクがより高まるといわれています。(2013.11 きょうの健康 より)
◆◇減塩のためにできること◆◇
〇攻めの減塩:
塩分摂取量を積極的に減らしましょう!
・調味料を使いすぎない
どれくらいの量に、どれくらいの塩分が含まれるか覚えておきましょう!
食塩(小さじ1):5.9g
濃い口醤油(大さじ1):2.6g
薄口醤油(大さじ1):2.9g
トマトケチャップ(大さじ1):0.5g
・汁は残すか少し飲む程度にする
・外食の際も減塩を意識する
〇守りの減塩:
カリウムを多く含む野菜や果物を摂取することにより、体内ナトリウムの排出を心がけましょう!
・野菜や果物を意識して摂取する
茹でたりするとカリウムが失われてしまうので、生で食べられる葉物野菜や適量の果物を選ぶとよいでしょう。
・カルシウムが豊富な食品を摂取する
カルシウムもカリウムと同様、ナトリウムを体外へ排泄する手助けをしてくれます。カルシウムが含まれている魚介類や、乳製品、大豆製品を意識して摂取するようにしましょう。
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