長風呂、サウナにリスクあり
喫煙が生殖機能に及ぼすマイナスの影響については、これまでに多くの報告がなされている。喫煙は勃起不全(ED)の原因となる。さらに、精子形成にも異常を及ぼし、精子の運動性を低下させたり、異常な形態をした精子の出現頻度を高める傾向がある。運動性の低い精子や異常な形態の精子は受精能力が低いため、男性不妊の原因になる。また、受精に成功したとしても、流産や先天性疾患に関するリスクの上昇が懸念される。
英マンチェスター大学と英シェフィールド大学の共同調査によると、ボクサーパンツなどタイトな下着をはいている男性の精子数は、そうでない男性より少なかった。ブリーフでは体温がこもり精巣の温度が上昇しやすい。温度上昇を避けるには、通気性のよいトランクスがお薦め。
二日酔いになるような過度な飲酒は、精子形成にマイナスの影響をもたらす可能性があるので、避けたほうがよい。適量の飲酒であれば問題はない。
精巣付近の温度が高いと精巣の機能が衰えてしまうので、あまり長く風呂につかりすぎないほうがいい。高温のサウナも精巣を熱にさらすことになってしまう。熱くなったサウナのいすに座ると精巣の温度がますます上昇してしまうので、要注意。
サドル先端部分による会陰(えいん)部の圧迫、肌に密着したトレーニングウエアによる体温上昇などが、生殖機能へ影響を及ぼす可能性が指摘されている。自転車がEDを招くリスクを報告する研究も多い。自転車やバイクに乗りすぎるのは避けたほうがいいだろう。
被曝のおそれがある検査などでは、生殖器を守るための防具を必ずつける。
「成熟した精子そのものは放射線に強いが、放射線は精巣によくない。ただ、1.0ミリシーベルト以下の被曝であれば、まず問題とは考えられない。
一部の育毛剤の主成分であるフィナステリドは、男性ホルモンを抑制する抗アンドロゲン薬の一種。副作用として精子数の減少、ED、射精障害などが理論的に考えられる。副作用が起こるのはまれとされるが、不妊治療中の人は育毛剤の服用は控えたほうがいい。
生活にしっかりしたリズムを作ることが、精子形成にもプラス影響をもたらす。食生活の面では、ビタミンC、Eを摂取すると、精子の質を上げることができる。
精巣は熱に弱い。ノートPCをひざの上に乗せて作業をしていると、PCが発する熱が下半身に伝わり、精巣の温度が上がってしまう。米ストーニーブルック大学のチームの研究によると、ノートPCをひざの上で1時間使うと、睾丸(こうがん)の温度が2.5度上昇するおそれがあるという。
精子はつねに生産されているので、射精を多く繰り返すことで精子の量が減る、ということはない。逆に禁欲期間が長すぎると精子の運動率が低下するうえ、精子のDNA損傷率も高くなる傾向がある。精子の生存期間はおよそ3日間。それ以上ためると、死滅精子(非運動精子)が増えてしまう。精子の質をよくするには、禁欲期間は1~2日ぐらいがちょうどよい。
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