IVAとは
IVAとは体外活性化(in vitro activation)のことで、
体外に取り出した卵巣組織にある操作を加え、卵巣内にある卵子(発育開始前の原子卵胞)を体外で成長開始させ自身の体内に戻す新技術で、1978年の体外受精、1990年代の顕微授精に次ぐ不妊治療の革命と期待される治療法です。
妊娠するためには、母親の卵子が父親の精子を受け入れる、すなわち受精しなければなりません。
女性の卵巣の中には多くの卵子が原始卵胞(1つの卵子と卵子の維持、成長を助ける多数の体細胞よりなる)という形で休眠した状態で保存されています。
女性は出生時には両側の卵巣に計約800,000個の原始卵胞をもって生まれてきます。
原始卵胞数は基本的には出生後には増えないと考えられています。
思春期になると毎月数百個の休眠していた卵胞が成長を開始し、そのうち1個の卵子が成熟した状態に達し、排卵(卵巣外に排出されること)されます。一生のうち、女性が排卵するのは、月経のある成人の期間(性成熟期)に限り、約400個です。
そして卵巣内に残っている卵胞数は年齢とともに減少します。
卵巣内に残っている卵胞数のことを卵巣予備能といい、卵巣予備能は年齢とともに減少し、ある段階まで減少すると卵子が成長を開始しにくくなり不妊となります。
一部の女性では同年齢の方よりも卵巣内の卵子の残りが少なくなっており(卵巣予備能の低下)、それが不妊の原因になります。
卵巣予備能の低下による不妊は難治性で、ほとんど卵胞が育たず排卵しません。
しかし、IVAによる新しい技術により、卵巣内にわずかな卵胞が残っていれば、それらの成長を開始させ受精可能な成熟卵子にまで育てることができ、妊娠が可能となります。
IVAでは、まず腹腔鏡を用いて片方の卵巣を体外に取り出します。
しかるべき時期に一部の卵巣組織を溶解し、小さな断片にしたのち、IVA用の溶液の中に2日間浸し卵胞を休眠状態から活性化した状態にした後、再び腹腔鏡にて卵管の近くに戻します。
その後、2週に1回、卵胞発育の有無を超音波検査と血液中のホルモン値を測定することによってチェックしていきます。
卵胞が成熟卵胞の状態にまで成長したら経腟的に採卵し、ご主人の精子と体外受精をします。
受精卵が得られたら、一時凍結保存し、ホルモン補充によって子宮の状態を整え、受精卵を子宮に戻します。
IVAが有効な方
IVAは、卵巣機能が低下した方々に対して有効な治療法です。
最も典型的な卵巣機能が低下した例が、早発卵巣不全の患者様です。
卵巣予備能の低下している方でも、ある程度の卵胞の数が残っていれば通常の排卵誘発が無効な方でも、IVAという新技術により卵胞を発育させることができるようになります。
IVAは卵子を作り出す方法ではありません。
従って、卵胞が残っていない方には有効ではありません。
記事元:ローズレディースクリニックより

