糖鎖とは、どんな働きをする物質なのか?

糖鎖とは、どんな働きをする物質なのか?

 
糖鎖とは、人体を構成する全ての細胞をつなげる役割をする物質。人体は約60兆個の細胞でできていますが、その細胞ひとつひとつの表面を、産毛のように覆っています。
「糖鎖」という名前の通り、様々な糖(単糖)が鎖のようにつながってできている物質です。
この糖鎖は、体内で主に次の3つの働きを担っています。
• 自己防衛機能(免疫力)
• 自己修復機能(正常に戻ろうとする力)
• 自己調整機能(現状を維持する力)
 

糖鎖の3つの働き

 
• 自己防衛機能(免疫力)
細菌やウイルスなど、体に害を与える異物が侵入してきた時に働く、防衛機能。
細胞の表面を産毛のように覆う糖鎖は、門番のように体内環境に目を光らせています。細菌やウイルスに触れ、その存在を確認すると、侵入者の正体を知らせ、各所(つまり各細胞)へ排除命令を出すのです。
体内の免疫細胞が働き、異物を追い出そうとするのは、糖鎖の働きがあってこそなのです。
• 自己修復機能(正常に戻ろうとする力)
人体の組織が何らかの原因で傷ついたとき、健康な人なら傷口は自然に治っていきますよね。これが、自己修復機能です。
自己修復機能が発揮されるには、糖鎖の伝達能力が欠かせません。体の異常に気づいた糖鎖が、修復機能を発揮するように各組織に情報を伝え、目的の組織や細胞がその情報を正しく受け取る。
バトンリレーのように、どれかひとつが抜け落ちてしまうと、目的が達成できなくなってしまいます。
• 自己調整機能(現状を維持する力)
外部から加わるストレスを防御し、神経細胞やホルモンバランスが乱れないように保つのも、糖鎖の働きです。免疫システムを正常に保つだけでなく、神経系・内分泌系のバランスを取ることも、糖鎖の大切な役割です。
 
健康と糖鎖は切り離せない!
 
このように、糖鎖は様々な働きをしながら、健康な状態を維持しようとしていますが、異物の認識や修復・調整能力に加え、もう一つ重要な役割を担っています。
それは、細胞同士の情報交換です。細胞同士は、連絡をしあうことで、初めて正常に働くことができます。また、脳のネットワークにも、糖鎖が大きく関わっています。
人間が、健康でいるためには、糖鎖と、糖鎖を構成する8種類の糖質栄養素は、絶対に欠かせない存在です。 薬も食べ物から得られる栄養も、それが細胞に届き、有効に利用されるかどうかは、糖鎖の働きにかかっています。
 
糖鎖が生死を左右する!?
 
人体は約60兆個の細胞でつくられています。糖鎖は、この細胞ひとつひとつに組み込まれ、人の健康と密接に関わっています。
細胞の表面に産毛のように伸びている糖鎖は、外敵(ウイルスや細菌など)や他の細胞との情報交換を行います。これによって、免疫システムが発揮されるのです。
免疫機能が発揮されるためには、血液中に侵入してきたものが、いったい何者なのかを判断しなくてはなりません。体に害を及ぼすものかどうかということですね。
この機能を果たしているのが、糖鎖です。糖鎖の先端が触れることで、侵入者の情報を得て、敵味方を判断しているのです。
さらに、糖鎖には細胞同士の情報交換をするという大切な機能があります。異物を見つけ、体外へ排除しようとしても、細胞同士が連携できないと命令が伝わらず、免疫システムが発揮されません。
糖鎖が細胞の働きをコントロールしているからこそ、病気が防げているのです。糖鎖が人の生死を左右するといっても過言ではありません。
 
糖鎖異常が引き起こす病気とは?
 
• 不妊症(卵子の形成、精子の形成、受精、受精卵の着床)
• 先天性糖鎖合成異常症(CDG I型・II型)
• 発達障害(注意欠陥・多動性障害、広汎性発達障害、学習障害、知的障害、発達性協調運動障害)
• アレルギー疾患(ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症など)
• 高血圧
• 糖尿病
• 脂質異常症
• 膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、橋本病、皮膚硬化症、ベーチェット病、甲状腺機能亢進症、自己免疫性肝炎など)
• うつ病
• 骨粗鬆症
• 癌
• アルツハイマー病
 
8つの糖鎖栄養素とは
 
糖鎖栄養素とは、糖鎖を構成している栄養素のことです。
• グルコース
• ガラクトース
• マンノース
• フコース
• キシロース
• N-アセチルグルコサミン
• N-アセチルガラクトサミン
• N-アセチルノイラサミン酸
糖鎖は、この8種類の単糖が鎖状につながり、つくられています。
このうち、グルコースは主に炭水化物、ガラクトースは乳製品に含まれていて、普段の食事で体に補給することができます。
問題は、他の6種類の単糖です。
これらは一般の食品から摂取することはほとんどできません。
グルコースを材料にして肝臓でつくられるのですが、出来上がるまでには、たくさんのエネルギーと時間が必要です。
特に、現代人の肝臓は、食品の汚染(添加物などの化学物質や農薬)や環境の悪化、ストレスの増加により、処理しなければならない作業に追われている状況です。
そのため、糖鎖の活性化に必要な糖鎖栄養素が、肝臓での体内合成だけでは間に合わなくなってきているのです。糖鎖異常による病気が増えているのは、このためです。
 
糖鎖栄養素の働き
 
糖鎖の全容はまだ解明されていませんが、免疫システムと密接な関わりがあることがわかっています。8つの糖鎖栄養素は、それぞれ異なる働きをして、体の健康を維持しているのです。
• グルコース…エネルギー源、免疫賦活作用など
• ガラクトース…免疫に重要な働き、腸内細菌の維持、カルシウム吸収の増加、ガンの成長や転移防止
• マンノース…免疫に重要な働き、マクロファージの活性化、細菌感染防止、抗炎症など
• フコース…免疫に重要な働き、ガンの成長や転移を防止、気道感染症防止など
• キシロース…殺菌、病原体・アレルゲンの結合防止
• N-アセチルグルコサミン…変形性関節症治療、ガンの抑制など
• N-アセチルガラクトサミン…ガンの増殖や転移に関与
• N-アセチルノイラサミン酸…脳の発育に必要、免疫系に関与、粘膜の粘度調節(細菌感染防止)
現在までに、糖鎖の異常が、糖尿病、高血圧、脂質異常症、不妊症、発達障害、ぜんそく(喘息)、乳癌、大腸癌、肺癌、胃癌、関節リウマチ、認知症(アルツハイマー)などを引き起こすことがわかっています。
糖鎖で脳を守る
 
糖質栄養素を摂取することで、幹細胞の生成が促進されることが確認されています。
幹細胞は、身体のどの細胞にも変化できる万能細胞。近年の研究で、幹細胞が神経細胞にさえも変化するということがわかってきました。
これにより、今までは不可能だと考えられていた脳神経の再生についても光が見えてきたのです。
治癒困難と考えられていた、ダウン症や脳障害、アルツハイマー、パーキンソン病などにも改善の道があるかもしれないのです。
糖質栄養素のサプリメント摂取により、ダウン症が改善されたという事例も。糖質栄養素の補充療法により糖鎖を整えることで、細胞の糖鎖が通常と違う遺伝子の不具合を調整する働きをするのだとか…。
ダウン症も自閉症も発症原因は特定されていませんが、糖鎖の働きを正常化することが、症状改善の糸口になる可能性もありますね。
今後の研究結果に期待したいところです。
 
アレルギー・アトピーの原因と症状
 
近年増加傾向にある、アレルギー疾患。特に子供に多く発症しているのが、アトピー性皮膚炎と気管支ぜんそくです。
 
社会生活に支障が出るほどの重症患者も増えてきていますが、アレルギーもアトピーも、一般的には根本原因が不明とされ、根治する治療法も確立されていません。
 
そもそも、アレルギー症状はなぜ起こってしまうのか?それは、アレルゲンや異物を体の外に排泄しようとするためです。
 
例えば、アトピー性皮膚炎などでは、体内にアレルゲンが侵入すると、その部分の血流を増やし、アレルゲンを薄めるようとする反応が起こります。
 
一方、気管支ぜんそくでは、アレルゲンをシャットアウトするために、急いで気管を閉じ、強い息で吐き出そうという反応が起こります。
 
どちらも不快な症状ですが、根本的には、アレルゲンから体を守ろうとする治癒反応であるということをまず理解しておく必要があります。
 
正常な糖鎖が過剰なアレルギー反応を抑える
 
アトピー性皮膚炎などへの対処としては、抗ヒスタミン剤、抗セロトニン剤、抗ロイコトリエン剤、ステロイドホルモン、消炎鎮痛剤などが使用されています。
 
これは病気を根本から治すものではなく、あくまでも対症療法。特にステロイドは副作用のリスクが大きく、病気と副作用の両方で苦しむ患者も少なくありません。
 
では、糖鎖はアレルギーやアトピーなどの疾患と、どのような関係があるのでしょうか?
 
例えば、子供の気管支ぜんそくは、気管支の粘膜が薄いために過敏に反応してしまい、細菌やダニなどハウスダストの影響を受けやすくなることで起こります。
 
糖鎖には粘膜をしっかりさせたり、好酸球(白血球の一種)の働きをコントロールする働きがあります。
 
糖鎖が正常に働くようになれば、過剰なアレルギー反応が抑えられ、症状も緩和されるのです
 
 
高血圧・糖尿病の原因と症状
 
血圧は、自律神経(交感神経と副交感神経)によって調整され、体や心の状況変化などにより、常に変動しています。
 
交感神経が優位になると血圧が上昇し、副交感神経が優位になると血圧が低下します。高血圧患者の90%以上は、原因が特定できない本態性高血圧といわれていますが、交感神経を優位にして血圧を上げている要因としては、「働きすぎ・悩みすぎ・薬の飲みすぎ」の3つが指摘されています。
 
また、塩分が血圧を上昇させることもよく知られています。
 
高血圧が悪化すると、肩こり、不眠、便秘、手足の冷え、耳鳴りなどの症状が発生するほか、薬の作用により、血流不足による末梢循環障害を起こす危険性が高まります。
 
また、副腎異常が原因の高血圧では、脳出血などの合併症を引き起こしたり、心臓や血管にも作用して心筋梗塞などのリスクも高めてしまいます。
 
一方、糖尿病は、日本人の体質的に発生しやすい傾向にあります。
 
糖尿病が強く疑われる人は、800万人を超えているといわれるほどです。糖尿病には、膵臓に機能障害が発生し、血糖値を調整するインスリンが作れなくなって糖尿病に至るI型糖尿病と、肥満などが原因となり、血糖値の調整がうまくいかずに糖尿病になるII型糖尿病があります。
 
一般に、糖尿病になると10~20年後に合併症を起こします。主な合併症としては、失明のリスクが高い「糖尿病網膜症」、進行すると人工透析が必須になる「糖尿病腎症」、体の一部が壊疽する場合もある「糖尿病神経障害」があります。
 
合併症を回避するためには、早期に発見して対策を講じる必要があります。
 
糖鎖と高血圧・糖尿病の関係
 
病気としての高血圧には、塩分以外にも様々な要素が関係していますが、塩分が血圧を上昇させる事は明らかな事実です。
 
糖鎖には、生物的・化学的な機能が円滑に働く様に物質の濃度を一定に保つ働きがあります。
 
血中の塩分濃度をチェックする腎臓の糖鎖が、濃度の調整を行うため、本来であれば、血中の塩分濃度が上がりすぎるということはないはずです。塩分過多による高血圧の症状は、糖鎖が正常に働かないために起こる症状なのです。
 
また、糖尿病の原因であるインスリンの分泌不足も、糖鎖が充分に働かないことで起こります。
 
Glut-2タンパク質には、本来糖鎖が結合して作られているタンパク質ですが、糖鎖が結合していない場合、ぶどう糖と結合することができません。
 
そうすると、β細胞にぶどう糖が取り込めなくなり、結果としてインスリンの分泌ができなくなるので、血液中のぶどう糖の濃度が下がらず、糖尿病を発症してしまいます。
 
高血圧の治療も、糖尿病の治療も、対症療法のため、根本的な解決ができるものではありません。
 
体内の糖鎖の正常化こそが、根本的な解決のために重要なのです。
 
リウマチの原因と症状
 
30代から50代の女性に多く見られる関節リウマチは、膠原病の一種。手、腕、足、膝の関節で左右対称に炎症が起きて腫れ、痛みを伴います。
症状が悪化すると、症状が悪化すると関節の動きが悪くなったり、変形したりすることも…。
 
関節リウマチは、ストレス→免疫抑制→パルボウイルスや風邪ウイルスの増殖→顆粒球過多→関節破壊→慢性化のプロセスで起こります。このとき関節炎を起こす顆粒球は、炎症の発生箇所で直接作られている事が判明しています。
 
関節リウマチは自己免疫疾患とも呼ばれ、免疫力が過剰なために自己を攻撃してしまい、発症する病気と考えられています。
 
治療には免疫抑制剤やステロイド剤など免疫力を極力抑制する薬が使用されていますが、近年の研究により、逆に免疫力抑制状態で発症していることがわかってきました。
 
糖鎖とリウマチの関係
 
関節には、「骨と骨を繋ぐ」「骨格が動くようにする」「姿勢をしっかり保つ」の3つの役割があります。
 
関節包という膜で包まれ、た関節の内側は、滑り易い膜(滑膜)で覆われています。 滑膜は関節を滑らかに動かすための関節液の分泌や、関節に栄養分を供給する働きをします。
 
ところが、滑膜が炎症を起こし、炎症性の情報伝達分子インターロイキン6を過剰分泌してしまうと、糖鎖と結合し血液内皮増殖因子(VEGF)を分泌させてしまいます。
 
本来なら必要のない多くの血管が作られ、それらが酵素と栄養分を吸収して滑膜が成長・増殖していきます。
 
その後、滑膜からインターロイキン6を多く含む潤滑液が放出されると、血流に乗ってやってきたマクロファージが滑膜の中に入り込みます。そして、繊維芽細胞の働きで破骨細胞へと変身し、骨を溶かし関節を破壊してしまうのです。
 
この一連の流れを止めるために、2008年に登場したのが、抗体医薬(アクテムラ)です。抗体を患者に注射し、その抗体を患部の細胞膜表面などの糖鎖に結合させてインターロイキン6の結合を阻止するというものです。
 
この方法によって、従来の抗炎症薬、抗リウマチ薬、ステロイド剤などでは果たせなかった関節リウマチの進行をほぼ完璧に食い止める事ができるようになりました。
 
糖鎖で脳を守る
 
糖質栄養素を摂取することで、幹細胞の生成が促進されることが確認されています。
幹細胞は、身体のどの細胞にも変化できる万能細胞。近年の研究で、幹細胞が神経細胞にさえも変化するということがわかってきました。
これにより、今までは不可能だと考えられていた脳神経の再生についても光が見えてきたのです。
治癒困難と考えられていた、ダウン症や脳障害、アルツハイマー、パーキンソン病などにも改善の道があるかもしれないのです。
糖質栄養素のサプリメント摂取により、ダウン症が改善されたという事例も。糖質栄養素の補充療法により糖鎖を整えることで、細胞の糖鎖が通常と違う遺伝子の不具合を調整する働きをするのだとか…。
ダウン症も自閉症も発症原因は特定されていませんが、糖鎖の働きを正常化することが、症状改善の糸口になる可能性もありますね。
今後の研究結果に期待したいところです。
 
認知症の原因と症状
 
認知症の主な原因疾患であるアルツハイマー症。国内だけで患者数は約200万人と推定されていることを考えると、他人事ではありません。
アルツハイマー症は、脳の神経細胞の周りにアミロイドベータと呼ばれるタンパク質が重合して変質し、神経細胞の機能を阻害する病気で、神経伝達物質が減少がみられます。
アミロイドベータは、普通に生活していてもある程度発生してしまう物質。通常、40歳前後から蓄積が始まり、年齢とともに蓄積するスピードが速くなっていきます。
このアミロイドベータの誘導やその蓄積、つまり神経伝達にも、糖鎖が大きく関わっています。
生物の細胞膜表面に存在する糖鎖が欠損すると、本来は自分の身体を防御する役割の免疫システムが、健康な細胞を攻撃してしまいます。
ある研究結果により、このとき脳が攻撃されると、アルツハイマー症のような症状を引き起こすことが明らかになりました。
つまり、生命に大きく関わる免疫システムも、正常な糖鎖によって維持されているということです。
 
認知症と糖鎖の関係
 
糖鎖には、細胞膜表面にあるタンパク質や脂質と結合し、脳神経系の働きを維持したり、損傷部分を修復する役割を果たしています。
脳神経の変性はアルツハイマー病やパーキンソン病などの原因になっています。
糖鎖がアルツハイマー症やパーキンソン病などの原因になる脳神経の変性を調整できれば、アルツハイマー症などの神経疾患の治療につながる可能性があります。

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