今回は妊活中の方から質問が多いサプリメントについてクリニックの見解を書きたいと思います。
サプリメントの役割
妊娠を望むこの時期、サプリメントを正しく活用するために知っておきたいこと。
妊娠や出産にふさわしいカラダづくりのために、サプリメントを上手に取り入れたいものです。
そのため、サプリメントを有効に活用するためには、使う側が自らの判断と責任で、ふさわしい製品を選択し、正しく使うことが大切です。
サプリメントが必要かどうかは、普段の食事次第
サプリメント(supplement)とは「補助」という意味で、食事を補助するためのものです。
もしも、毎日の食生活で、妊娠や出産に必要な栄養素が不足なく摂れていれば、サプリメントは必要ありません。ところが、現代の食には、さまざまな問題があります。
現代に特有の食を取り巻く環境
野菜や果物に含まれる栄養素の量は、50年ほど前に比べると激減しています。
下のグラフは、この50年でニンジン100g(図1)とほうれん草100g(図2)に含まれる栄養素量の変化を示しています。
そのため、もしも、50年前と同じ量のビタミンやミネラルを摂るには何倍もの野菜を食べなければならない計算になります。
また、この30年で人口の増加は20%弱なのに、加工食品の消費量は4倍以上に増えました。
左のグラフ(図3)は、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」が、コンビニエンスストアのお弁当だけで3食済ませた場合のミネラルの摂取量を調べるために、実際に商品を購入し、専門機関に分析を依頼し、調べたものです。
その結果、主要なミネラルの必要量は到底満たしていないことがわかりました。
その理由として、精製食品や水煮食品、油煮食品の増加、ミネラルの吸収を阻害するおそれのある食品添加物「リン酸塩」の使用量の増加などが指摘されています。
左のグラフ(図4)は、30〜40代の女性のビタミンミネラルの1日の平均摂取量が必要とされる量をどれだけ満たしているかをあらわしています。
実際に、葉酸やカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛など、妊娠に際して重要な役割を担うとされているビタミンやミネラルが、必要な量の4〜6割程度しか摂れていないことがわかります。
これらの微量栄養素は、本来は日々の食事から摂るべきものです。ところが、現代に特有の食環境では、食事だけでは、たとえ、バランスのよい食生活を意識していても不足してしまうおそれがあることがわかります。
妊娠前や妊娠中は、女性の一生のうちで最も良質な栄養素が必要とされる時期です。普段の食事だけでは摂りきれない微量栄養素をサプリメントで効率的に栄養素を補充するのも一つの方法です。これがサプリメントの主な役割です。
サプリメントですこやかな妊娠にふさわしい体内の栄養環境を整える
ネット上では、「不妊にいい!」とか、「このおかげで妊娠した!」などの思わせぶりで、意味のあいまいな宣伝文句が氾濫しています。
そもそも妊娠は、生殖細胞が正常な分裂を繰り返し、成長していく複雑なプロセスの「一つの通過点」です。どこか1つのスイッチをオンにすれば、”ポンと”妊娠が成立するわけではないのです。
それでは、妊娠を望むカップルは、サプリメントに何を期待すればよいのでしょう?
それは、「すこやかな妊娠にふさわしい体内の栄養環境を整えること」です。
卵子は、酸素をはじめとするさまざまな物質を、周囲の環境とのやりとりによって成育します。
豊かな土壌から強い植物が育つように、女性の体内環境こそが、新しい生命の誕生に重要な役割を果たします。そのためにサプリメントで「体内の栄養環境を整える」のです。
サプリメント活用の前に食生活の見直しを
ただし、サプリメントを取り入れる前に、まず食生活を見直して、その上でサプリメントを活用するのが正しい順番であり、正しい使い方です。
「偏った食生活で不足しがちな栄養素をサプリメントで補いましょう!」一見、もっともらしいアドバイスのように聞こえますが、残念ながらサプリメントだけで不足を補いきれるものでもありません。
サプリメントで補えるのは、食品のうちの一部の栄養素なのです。
偏った食生活で不足した栄養素は、正しい食生活でしか補うことはできません。
ショウキT-1は顆粒膜細胞を増やし、卵巣内、子宮内のホルモン及びホルモンレセプターを増やす事により卵子の成長を促す事が学会で発表しエビデンスとしてあります。
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